脂肪や肉のとりすぎと大腸がん

脂肪は大腸がんと密接な関係にあると考えられています。
その根拠は脂肪や肉の摂取量が多い国ほど、大腸がんの発生率が高いという調査結果です。

日本では戦後の貧しい食生活から急速に豊かになっていった1955年~1983年までの間に脂肪の摂取量が180%も増加し、1日の総摂取カロリーの10%~25%まで脂肪の割合が増えました。
これにつられるように大腸がんの死亡率も125%も増加しています。

アメリカ人のように元々脂肪や肉の摂取量が多い国よりも、脂肪や肉類をあまり多くとっていなかった国から多い国に移住した人の方がアメリカ人以上に大腸がんになりやすいという調査結果も出ています。
また約10万人の人を調査した所、総脂肪、動物性脂肪、飽和脂肪の摂取量が多い人ほど大腸がんの前の状態である大腸線種の発生率が高いという結果も出ています。

このような調査をみて、脂肪や肉のとりすぎが大腸がんの発生を高める要因である事は確実といわれています。
では、なぜ脂肪が大腸がんのリスクを増やすのでしょうか。
一般的に考えられているのは胆汁酸との関係です。
この胆汁酸というのは脂肪の分解に必要なものです。
この胆汁酸は十二指腸に排出された段階では無毒なのですが、腸に入り腸内細菌などの働きで代謝されると二次胆汁酸、さらに三次胆汁酸と変化します。
この二次、三次胆汁酸には毒性があり、発がん性があると考えられています。
これが腸壁を刺激して大腸がんを発生させるのではないかという説です。

また脂肪はそれ自体のカロリーも高いため、脂肪を摂取しすぎると総摂取カロリーも高くなっていきます。
これが肥満等につながり大腸がんを多発させるのではないかという説もあります。

しかし、脂肪を減らせば大腸がんが減少するという確かな証拠は出ていません。
大腸がんとの関係が明らかとみられていても、実際に人間で予防効果を立証することは難しいのです。
ですが脂肪の摂取量が多い国ほど、大腸がんの発生率も高い事は間違いないので、脂肪の摂取は出来るだけ抑えるのが妥当と言われています。


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